実父がこの世を去ろうとしています。
3年前に食道がんになってから
入退院を繰り返して闘病生活を送ってきました。
医者の言葉は、
年末に『余命2~3か月』、
年明けに『もう何もすることはありません』。
さまざまな治療をするにもかかわらず
広がり続け追いかけてくる病。
そんな中、父がつぶやいた言葉は
『生きてるか死んでるか分からへんわ』。
食べられなくなり
腰骨転移のため下半身不随となり
身体を起こすこともできなくなり
呼吸は荒くなり
言葉がはっきりしなくなり
スマホを操作できなくなり…
この1ヶ月、すごい早さで衰弱しています。
それでも父は、
今日も『治ること』を信じています。
『まだ生られる』と信じて、
『早く体力をつけて治療せなあかんな』と言います。
そんな父を見ていると
ガンになっても手術はしないと考える私は
足元にスッと黒い丸い穴があくような気分になります。
生きること
死ぬこと
苦痛
強さ
刻々とすぎる時間
迫りくるその日…
正しい答えは何一つ浮かびません。